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知的財産権講座第53回:著作権

知財検定2級実技試験の問題より知財戦略の実務に近い出題です。

私が実際に仕事で出くわすような話ですね。

最新の知財検定2級実技試験(2015年7月12日実施)より、
著作権の問題です。

雑誌出版社であるX社が,建築家が設計した建築物Aの
風景写真コンテストを実施することになり,建築物A,周辺の建物
及びそこを行き交う人物の写真を募集した。
優秀作品は誌上で公開することになった。

写真の公開に関するX社の法務部の部員甲の発言として,
適切と考えられるか。

イ 「建築物Aを行き交う人物の撮影や公開に関しては,
当該人物が有名人でない限り,許諾は不要です。」

正解は、×不適切です。

●この問題の論点は、
建築物Aを行き交う人物の撮影や公開に許諾が
必要かということですが、
これは、一つは肖像権やパブリシティ権の問題です。

当該人物が有名人でない場合は、肖像権の
問題となります。

肖像権は、個人のプライバシーを侵しては
ならないという人権の保護からの権利です。

法律で規定されたものではなく、
判例で認められたものです。

本問では、肖像権の侵害となることが
考えられます。

●それでは、当該人物が有名人の場合は
どうでしょうか?

有名人の場合は、その存在だけで、
引きつける力があります。
経済的な力もあります。

これが、「パブリシティ権」です。
この権利も、判例で認められたものです。

有名人の撮影や公開には、有名人の
許諾が必要です。

●ここで、もう一つ考えなければならないことは、
建築物Aを行き交う人物を撮影した写真は,
撮影した人が、原則として著作権を持つことです。

従って、写真撮影者から著作権の許諾を
得る必要があります。

●それほど著作権のことを知っている意識している
人は少ないと思います。

インターネットが普及する前は、著作権というと
小説、絵画、音楽、映画などに関わる一部の
人が気にするものという感があったように
思います。

しかし、「映画・アニメ、ゲーム」やコンピュータプログラム
、インターネットの普及で著作権の問題が、以前より
身近なものとなってきています。

著作権法の知識は、重要であり、社会人の常識として著作権
を学ぶことが求められると思います。

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