知的財産権講座第35回:商標権

知財検定2級実技試験の問題より商標権の出題です。

携帯電話機メーカーX社は、新商品であるスマートフォンを開発し、
商品名「QUEEN」をスマートフォンに付して製造し、3カ月前に販売を
開始した。

X社の知的財産部の部員甲は、販売直後に先行商標の調査を
したところ、携帯電話機メーカーY社が、指定商品「携帯電話機」に
ついて商標「QUEEN」とする商標権Mについて、X社の新商品の販売開始
の1年前に登録を受けていたことがわかった。

また、Y社は、商標権Mについては使用していないこともわかった。
甲は、知的財産部の部長Zに対して調査報告をし、さらに発言を
している。

この発言は適切と考えられるか。

発言1 「Y社は、商標権Mを使用していないので、商標権Mは
すぐに取り消すことができます。」

正解は、×

商標権を使用していないと、商標権は取り消されることが
あります。

商標権は、使用していないと取消審判を請求し取り消す
ことができます。

我が国の商標法は、登録主義を採っています。
商標を使用していることが、商標登録の要件ではありません。

ただし、商標権者が3年間、登録商標を使用していないと、
他人は不使用取消審判(商標法50条)を請求することができます。
この請求が認められれば、その登録商標は取り消されます。

この場合は、X社の新商品はY社の商標権Mを侵害しています。

X社としては、Y社の商標権Mを取り消すことができれば、
侵害だとする元のがY社の商標権M無くなりますから
侵害ではなくなりす。

ここで、不使用取消審判の要件に「商標権者が3年間、
登録商標を使用していないこと」ということがあります。

Y社は、商標Mを使用していないので、商標権Mは
すぐに取り消すことができません。

3年間継続使用していないことが求められますので
現在していなくても、1年前まで使用していたのであれば
不使用になります。

また逆に言えば、3年間使用していなかった場合でも、
現在使用していれば、不使用とはなりません。

X社はY社の商標Mの使用状況を確認しなければなりません。

しかし、商標を使用しているということの証明は
この場合はY社が証明しなければなりません。

商標権を使用しているかどうかは、商標を持っている
者がいちばんよく知っていますからね。

我が国の商標法は、登録主義を採っています。
商標を使用していることが、商標登録の要件ではありません。

しかし、「商標の使用」ということが登録商標の存続の
ためには重要であるということを頭に置いてください。

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