知的財産権講座第185回:自分の商標が他人の商標に似ているか?
自分の商標が他人の商標に似ているか?
商標出願は、特許出願に比べて比較的、
手続が簡単なため、登録を商標出願
をしようとしている人が、自分で
しようと思うかもしれません。
しかし、商標出願は、弁理士などの
専門家に依頼すべきです。
もしくは、最低でも弁理士などの
専門家に相談すべきです。
私が、勤務していた企業の知財部門でも、
商標出願手続は、自分で行っていましたが、
提携先の特許事務所のアドバイスを
受けていました。
商標出願で、判断が難しい点は、
自分の出願しようとする商標が、他人の商標に
似ているかどうか?
商標権は、その類似の範囲まで及びますから、
他人の商標に似ている場合には、商標登録
は、受けられません。
そこで、自分の考え出した商標が、
他人の商標に似ているかどうか?
を確認して判断することが重要なわけです。
商標について、最も難しい点が、
この商標の類否判断だと思います。
商標の類否判断は、外観・称呼・観念
それぞれの要素を総合的に判断すること
により行います。
加えて、取引の実情なども考慮する必要が
あります。
●外観:見た目が似ているか?
「ライオン」と「テイオン」
●称呼:呼び方が似ているか?
「ノーブル」と「ノープル」
●観念:意味が似ているか?
「KING」と「王」
これらを、総合的に判断することは、
素人には、無理です。
なお弁理士の多くは、特許が専門です。
しかし中には、商標が専門の人もいます。
商標出願を考えたら、商標が専門の弁理士に
相談・依頼すべきです。