知的財産権講座第72回:特許出願の拒絶理由通知への対応(1)

特許出願の拒絶理由通知への対応
例えば、インクジェットプリンター用の
新しいインクを発明しました。
新しいインクの発明の特許出願書類を
作成してみました。
以下のような例です。
インクの発明だけでなく、インクの製造方法や、インクの
製造装置に技術的な特徴があれば、包括的な発明として、
強い特許を取得できます。
「特許請求の範囲」
請求項1:
A材料を20%~50%、新規な化学構造のB材料を
40%~80%の配合することを特徴とする
プリンタ用のインク
請求項2:
請求項1におけるインクにおいて、50℃~100℃、
2時間、熱処理することを特徴とする
インクの製造方法
請求項3:
請求項2におけるインク製造方法において、新規な構造で
あることを特徴とするインクの製造装置
拒絶理由として、
A材料を20%~50%、新規な化学構造のB材料を
40%~80%の配合することは、
「当業者が容易に思い付く発明である(進歩性がない)」
との拒絶理由が通知されました。
私のこの特許出願前の公開広報に記載されている
発明が、先行例として引用されています。
先行例の出願内容を、よく検討します。
そして、その先行例と自分の発明との
違いを、自分の発明の優位さを意見書で
主張します。
A材料と、新規な化学構造のB材料を
単に組み合わせただけでなく、
特定の配合比率にすることで効果があることを
主張します。
必要な場合は、実験データも添付します。
とにかく、意見書で、拒絶理由が全て解消される
ということを主張します。
文書で、わかりやすく技術の内容を説明する
こと、その文章力も求められます。