知的財産権講座第247回:特許ライセンスとロイヤルティ
特許ライセンスとロイヤルティ
あなたの持っている特許を、お金を払うから
使わせて欲しい。
特許ライセンスです。
特許を侵害している相手から、交渉をしていると
このような申し出があることがあります。
ライセンスの際に支払うお金=ロイヤルティ
他人の特許侵害の発見は、大変でなかなか
難しいです。
しかし、ビジネス・チャンスでもあります。
ロイヤルティは、アメリカの企業に180億円とかを
払っている国内企業もあります。
このロイヤルティは、一般の人からすると
すごく高いと思われます。
ロイヤルティは、売り上げ額の何%と決める場合
が多いです。
そのため、売り上げ額が大きければ
大きくなります。
金額が大きいので、交渉は大変です。
場合によっては、企業の業績に
大きな影響を与えます。
企業秘密中の秘密です。
同僚にも、仕事内容は伝えれません。
周りへの業務の報告も無しです。
あの人、会社で何やっているの
という感じです。
ロイヤルティの金額を決めるだけでも
大変です。
条件となると、さらにもめる場合が多いです。
法律面では、弁護士さんと共同で交渉を
すすめます。
特許の評価額を決めるのは、技術的面を
よく知っている我々です。
ぎりぎりの線で、交渉をまとめるためには
妥協点を見つけ出さなければなりません。
会社のトップを、説得することもあります。
「そんなに高い額を要求したら、交渉は
まとまりません。
一般的な額で、どうでしょう」
根拠となる特許の評価額などを示しながら
プレゼンすることになります。
神経をすり減らす仕事ですが、
交渉が無事成立した時は、
達成感があります。
なかなか、特許ライセンス交渉の
機会は少ないので、貴重な経験と
なりました。