知的財産権講座第236回:意匠とは何ですか?
意匠とは、何ですか?
こういうシンプルな質問ほど、
回答が難しいです。
「自動車のデザイン」=意匠を
思い浮かべるとよいです。
特許法は「技術的思想の創作」の発明を
保護をしています。
これに対して意匠法は、「美感の面から創作」
を保護しようとする点で異なっています。
車の流線形の美しいデザインは、
意匠として保護されます。
意匠は、類似した範囲も保護されます。
全く同一のデザインだけではありません。
●物品の部分も保護の対象です。
車のヘッドライトだけも、
意匠の保護範囲です(部分意匠)。
●意匠権を受けた後、3年間は、
秘密にしておくことができます(秘密意匠)。
車のデザインは、斬新さが重要です。
外観なので、見られたらマネされやすい
からです。
技術的に、新車のデザインが空気抵抗が
少なく優れた面は、同時に特許として
保護できるかもしれません。
法的には、
意匠法第2条に規定される意匠、
「すなわち、物品(物品の部分を含む。)
の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合で
あって視覚を通じて美感を起こさせるもの」
を保護の対象とします。