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相続手続きの流れその11(寄与分)

相続財産の維持増加に貢献した人がいる場合

 

相続人間の公平をはかる

 

たとえば、自営業として町工場を経営していたAさんが亡くなりました。
亡くなったAさんには、父親であるAさんと協力して工場を維持してきた息子Bさんがいます。
この場合、工場の建物、土地などは、Aさんの名義になっていますが、これらの財産の形成・維持に長男のBさんの貢献があったことは明らかです。
また、家業の小売業を継いできた相続人がいる場合についても同じことがいえます。
このように、相続人のなかに相続財産の増加や維持にとくに貢献した人がいる場合があります。
こうした人が他の相続人と同じ相続分にあんるのでしょうか?
相続財産の増加や維持に貢献した人と、そうでない人が
同じ相続分しか相続できないとうのでは不公平です。
そこで、相続人間の公平をはかる制度として、「寄与分の制度」があります。

寄与分は相続分とは別に受け取れる

 

相続人のなかの相続財産の増加や維持に貢献した人を「特別寄与者」といいます。
この特別寄与者は、遺産分配の際に、法定相続分とは別にその寄与分相当額を相続財産の中から受け取ることができます。
特別寄与者とは、事業についての労務を提供した、療養看護などで、亡くなった人の財産の維持・増加に特別に寄与した相続人である必要があります。

 

寄与分の決め方

 

寄与分をいくらにするかは、相続人間の話し合いや協議で決めます。
協議で話がまとまらない場合は、家庭裁判所に請求して決めてもらいこともできます。
寄与分の制限額はありません。
しかし、家庭裁判所の実例では、最高で相続財産の3割程度で決まっています。
一般的には、相続財産の1割程度というところです。
このようにして決まった寄与分は、相続財産の中から差し引かれます。
寄与分を差し引いた残りの財産が法定相続による分割の対象です。

協議分割での寄与分の取り扱い

寄与分は、遺産争いや、法定相続になった場合にのみ考慮されます。
したがって、円満な話し合いによる遺産分割をする際には、寄与分を考慮しても考慮しなくても、どちらでもかまいません。
寄与分は当然のものとして認められるものではありません。
寄与分のある人は、どれだけの寄与をしたのか、寄与分の具体的な例を遺言書に書いてもらうと立証しやすくなります。
遺言書に寄与分のことを書いてもらうと、寄与分のことを元にした相続人の間の争いを未然に防ぐことができます。

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