知的資産経営その11

基本技術をノウハウとして保護する

基本技術を特許出願ではなくノウハウとして保護するという方法があります。
そのためにはノウハウの管理体制をしっかりと構築する必要があります。
社内で、機密を外部に開示しないことの意識付けを徹底することも重要です。
「営業秘密」として裁判においても、認められるレベルで管理します。

 

ノウハウ管理の業務フロー

第一にノウハウを特定できるか?確認します。
ノウハウを特定できない場合は、人材マネージメントなどで対応します。
人材マネージメントとは、社員の管理体制などです。
従業員規則で守秘義務、秘密管理ポリシーの策定をします。
また「営業秘密」、「ノウハウの管理」の研修教育を義務付けることが必要です。
不正競争防止法などの法的知識や実例を踏まえての研修体制を整えることです。
さらに、情報管理のための組織作りもします。

次にノウハウを特定できる場合は、秘密情報の明示がなされているか?確認します。
秘密情報の明示がなされていない場合は、秘密明示のルール化をします。
秘密文書には、開示レベルに応じて「レベル付けの符号○○○a」のように明示します。
経営者階層のみが秘密文書をみられるレベル、管理職以上が秘密文書をみられるレベル、
一般職が秘密文書をみられるレベルなどの規則を設けます。

秘密情報の明示がなされている場合は、物理的な管理が適切になされているか?
確認します。
物理的な管理が適切になされていない場合は、管理方法のルール化をします。
大企業では、事務室や実験室などへの出入りをエントランスキーなどで管理している場合が多いです。
しかし中小企業では費用がかかるためそこまではできないでしょう。
そこで、最低限、情報自体にアクセス・セキュリテイをかけておくことが重要です。
書類の施錠、鍵の管理、電子情報であれば、ID/パスワード、サーバーセキュリティには必要です。
これらの管理方法のルール化をします。

物理的な管理が適切になされている場合は、営業秘密管理規程でルールを明文化しているか?確認します。
営業秘密管理規程でルールを明文化していない場合は、規程を作成します。

営業秘密管理規程を作成したら、規程に従った管理を実施します。

 

不正競争防止法上の営業秘密の保護

不正競争防止法上は、企業の営業秘密が盗まれた場合は、盗んだ本人に対して法的責任を追及できるとしています。
ただし営業秘密に該当するためには、次の要件を満たす必要があります。

・秘密として管理されていること
・事業活動に有用な技術上または営業上の情報であること
・公然と知られていないこと

この3つの要件を満たさないと、法的措置は講じられません。

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