知的財産権講座第115回:CDの曲をホームページで提供するためには?

CDの曲をホームページで提供するためには?

著作権法の、これだけは知っておいた方が
よいポイントを紹介しています。

実演家の実演は、この前の記事で紹介しました
ように「著作隣接権」で保護されます。

実演家とは、
「俳優、舞踏家、演奏家、歌手その他
実演を行う者及び実演を指揮し、又は
演出する者」と著作権法では規定
されています。

著名な歌手の市販CDの曲を、自分の会社
のホームページ等のコンテンツとして
提供したい方は、
どうしたらよいでしょうか

歌手の許諾を得なければならないことは
すぐにわかります。
歌手は、著作隣接権を持っています。

歌手は、芸能プロダクションに所属している
場合が多いのでプロダクションの許諾を求めます。

その他には、許諾が必要な人は

曲の著作権を持つ作詞家や作曲家あるいは
編曲家などの許諾を求めます。

曲を演奏している人は、著作隣接権
を持つので許諾を求めます。

そのCDを制作したレコード会社も、
著作隣接権を持つので許諾を求めます。

CDの曲一つだけでも、多くの著作権者
等がいます。

これら多くの人のところへ行き、
許諾を求めなければならないかというと
そうではなく、

作詞家・作曲家の著作権は、
JASRAC(日本音楽著作権協会)

実演家の権利は、CPRA(実演家著作隣接権センター)
などの権利管理団体に許諾を求めるのが
一般的です。

このような権利団体や所属プロダクション
などに許諾を求めます。

Lady Gagaの曲なら、USAのプロダクションに
許諾を求めることになるかもしれません。

この場合は、
まず、著作者等を調査し特定しなければ
なりません。

次に、著作者等と許諾契約を
結ばなければなりません。

なお、これらの著作者等の調査を行い、
著作者等との間で許諾契約(契約書)を
結ぶことを「著作権の権利処理」
といいます。

著作権の調査、著作権の権利処理、
著作権に関する相談は、
著作権が専門の行政書士の業務の一つです。

知的財産管理技能検定やビジネス著作権検定
でも、出題されるポイントです。

 

 

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