知的財産権講座第29回:著作権の利用

知財検定2級実技試験の問題より著作権の出題です。

甲は、コンテンツA~Cの利用方法について発言1~3をしている。
発言1~3について、適切と考えられるか。

発言1 「コンテンツAは、詩人乙が書いた詩を集めた詩集です。どの詩も
心に残る素晴らしい詩なので、今度の学園で朗読会を開催する
予定です。せっかくなので、声優に報酬を支払う予定です。
この場合、詩人乙に許諾なく詩を学園祭で朗読することができます。」

正解は、×

理由を一言でいえば、著作物であり、著作権を侵害する場合にあたるため

この問題のポイントは、
詩人の持っている著作権を、著作権法の保護対象となるか?
というところです。

著作権者の許諾なく実施できる場合があります。
著作物は世の中に広く利用されてこそ文化の発展に寄与します。

したがって著作権者の許諾を得る必要が無いという例外を設けています。

学園祭で、無料で詩を朗読する場合は、著作権者の許諾を得る必要が無いです。

しかしこの問題では、入場料は確かに無料ですが、声優に報酬を支払う予定
です。
事業として実施になりますので、詩人乙の著作権を侵害する場合にあたります。

したがって詩人乙の許諾を得る必要があります。

問題文の文章を「よく読む」が重要です。

簡単にイメージすれば、歌手が有料のコンサートで歌う場合は、作曲者と作詞者
などの著作権者の許諾を得ることが当然でしょうから。

著作権者の許諾を得ないで実施できる場合という例外規定が著作権法には
規定されています。

これをしっかりと頭に入れておくことが重要です。

著作権の侵害は、現在の著作権法では第三者から訴訟を提起できませんので、
なかなか訴訟に発展する場合は少ないと思います。
しかし、この場合は著作権法に違反するのか?
ということを考えることは必要です。
知らなかったでは済まされない場合もあるからです。

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